リオ五輪サッカーの予選リーグ本番が近づき、
各国代表18名が続々と発表される中で、
オーバーエイジ枠で選出された各国の選手にも
大きな注目が集まっています。

その代表格は、やはりネイマールでしょうね。

南米初のオリンピック、自国ブラジルでの大会ですから
過去一度も五輪サッカーでは優勝経験のないブラジルを
是非、優勝に導いて貰いたい。

そんなブラジル国民の切なる思いが
ネイマールのオーバーエイジ枠での召集に
色濃く現れていると思います。

なので今回はオーバーエイジ枠に見る各国代表の狙い
そういうテーマで少しまとめてみることにしました。

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五輪サッカー オーバーエイジと各国の狙い

リオ五輪へのカウントダウンが始まって以来
今まで実に多くのオーバーエイジ枠選手の報道が
各国から矢継ぎ早に流れてきました。

日本で言えば、本田圭祐香川真司長友佑都という
いずれも欧米のビッククラブでレギュラー格の
日本代表の中核選手招集の噂がありましたよね。

また、海外に目を転じれば、スウェーデンのイブラヒモビッチ
ドイツ代表を引退したラームメルテザッカーなど
世間の注目を集める選手たちのオーバーエイジ枠召集報道に
大きな期待を寄せていたサッカーファンも多かった筈です。

でも、結果からいうとそのほとんどは噂や
飛ばし気味な報道で実現には至っていません。

ビッグネームでリオ五輪代表に
オーバーエイジとして加わったのは
ブラジルのネイマールだけという状況です。

でも、そもそも、どうしてu23
23歳以下の代表選手たちだけで戦うのではなく
オーバーエイジの選手も五輪サッカーでは
招集するようになったんでしょうか?

五輪サッカーとオーバーエイジ

歴史をひもとけば、オーバーエイジが採用されたのは
1992年に行われたバルセロナ五輪からになっています。

しかも、オーバーエイジというレギュレーションは
実は「夏季五輪の男子サッカー」独特の約束事で、
年齢制限のない女子代表サッカーにも、
ワールドカップにもこのような奇妙な制度はありません。

奇妙と言ったのは個人的な感想ですが、
普通に考えると23歳以下の選手だけが戦うのが
五輪サッカーだという判断もあってもよさそうですからね。

この何とも曰く言いがたい状況が
オーバーエイジ枠の本質を言い当てている
そういう面があると思います。

つまり、このオーバーエイジという制度は
ワールドカップや各国プロリーグの威厳を守りたいFIFAと
多くの観客動員を求めたいIOCとの綱引き合戦から生まれた
苦肉の策とも言えるわけです。

つまり、プロリーグアマチュアイズム
この2つの利害関係を中和させる折衷案が
オーバーエイジ枠が始まった理由なんですね。

各国オーバーエイジとその狙い

でも実は、オーバーエイジ枠という
苦肉の策を考え出したことから
意外な効果が生まれているというのも事実です。

つまり、ほとんど「どんぐりの背比べ」である
23歳以下の代表に経験豊かな選手が入ることにより
各国に色んな戦略戦術が可能になったのは
オーバーエイジ枠の一番の収穫でしょうね。

オリンピックに召集されるのは
わずか18名という少ない選手たちです。

2週間あまりで決勝まで進出できたとしたら
全6試合を戦う過密日程スケジュールですから
選手のターンオーバー制の導入など
チーム選手のやりくりが勝利の綾になります。

つまり、各国監督が、そのチームを
どうやりくりして勝ち進んで行きたいのか、
また、どういう戦略で戦おうとしているのか
それが如実に現れているのではないでしょうか?

召集した選手がFWか、MFなのか、またDFなのか
そのあたりに注目してみるだけで
各国が補強したいウィークポイントや戦い方が
なんとなく見えてくると思います。

リオ五輪サッカー日本代表メンバー

さて、以下は、リオ五輪サッカー日本代表選出メンバーと
オーバーエイジ枠選手の計18名です。

藤春廣輝(ガンバ大阪)、塩谷 司(サンフレッチェ広島)
興梠慎三(浦和レッズ)の3名がオーバーエイジ。

この状況から、手倉森監督は
日本代表のウィークポイントは
ディフェンスにあると考えているのだと
推測できますよね。

日本代表の予選リーグは
マナウスという高温多湿のコンディションで戦いますし
最も移動距離も多い大変難しいグループになりました。

それだけに攻守のバランスを一番に考え
よりユーティリティー性のある選手が選ばれたようです。

是非、決勝リーグに進んで貰いたいですね。
頑張れ、ニッポン!!

【リオ五輪サッカー日本代表メンバー】

※はオーバーエイジ枠

GK

1 櫛引 政敏 (鹿島アントラーズ)
12 中村 航輔 (柏レイソル)

DF
2 室屋 成 (FC東京)
4 藤春 廣輝 (ガンバ大阪)※
5 植田 直通 (鹿島アントラーズ)
6 塩谷 司 (サンフレッチェ広島)※
15 亀川 諒史 (アビスパ福岡)
17 岩波 拓也 (ヴィッセル神戸)

MF

3 遠藤 航 (浦和レッズ)
7 原川 力 (川崎フロンターレ)
8 大島 僚太 (川崎フロンターレ)
9 矢島 慎也 (ファジアーノ岡山)
10 中島 翔哉 (FC東京)
14 井手口 陽介 (ガンバ大阪)
18 南野 拓実 (ザルツブルク)

FW

11 久保 裕也 (BSCヤングボーイズ)
13 興梠 慎三(浦和レッズ)※
16 浅野 拓磨 (アーセナル)